初回セッションの遅延機能を使用すると、初回のSDKセッションでのみSDKの初期化を遅延させることができます。この遅延モードでは、Adjust SDKは全てのアクティビティ(インストールやイベントなど)をメモリ上に記録しますが、Adjustサーバーへはデータを送信しません。
これにより、アプリは起動時に利用できない可能性のある追加データを取得したり、必要に応じてデータ送信前にSDK設定を変更することができます。遅延が終了すると、SDKはその間に構成された全ての設定内容を適用し、インストールのトラッキングを開始します。
初回セッションの遅延を使用するタイミングと理由
以下を行う必要がある場合にこの機能を使用します。
- ユーザーのCOPPA準拠を設定する。
- ユーザーがPlay ストアの「ファミリー向け」(子ども向け)カテゴリーに該当することを示す。
- 外部デバイスIDを割り当てる。
専用の初回セッション遅延APIでサポートされる機能に加え、遅延中に以下の操作も実行できます。
- App Tracking Transparency(ATT)ダイアログを表示し、ユーザーの応答に対して処理を行う。
- サードパーティとの共有設定を行う。
- DMA同意パラメーターを設定する。
- 特定のユーザーの同意計測を設定する。
- グローバルパートナーまたはコールバックパラメーターを設定する。
初回セッションの遅延を有効化
SDKを遅延モードで初期化するには、以下の設定を行います。
var adjustConfig = new AdjustConfig( "{YourAppToken}", AdjustConfig.EnvironmentSandbox,);adjustConfig.enableFirstSessionDelay();
Adjust.initSdk(adjustConfig);この処理の後、SDKはメモリ上で初期化されますが、以下を明示的に呼び出すまでは一切処理を行いません。
Adjust.endFirstSessionDelay();遅延中に設定を変更
COPPAコンプライアンスを設定
SDKが初回セッション遅延モード中であれば、initSdkにConfigで設定するのと同様に、COPPAコンプライアンスの有効化/無効化を切り替えることができます。
COPPAコンプライアンスを有効化:
Adjust.enableCoppaComplianceInDelay();COPPAコンプライアンスを無効化:
Adjust.disableCoppaComplianceInDelay();Play Storeの子ども向けコンプライアンスを設定
SDKが初回セッション遅延モード中であれば、 initSdkに設定するのと同様に、Play ストアの子ども対応設定を変更することが可能です。
Playストアの子ども向けアプリコンプライアンスを有効化:
Adjust.enablePlayStoreKidsComplianceInDelay();Playストアの子供向けコンプライアンスを無効化:
Adjust.disablePlayStoreKidsComplianceInDelay();外部デバイスIDを設定する
SDKが初回セッション遅延モードになっている間は、initSdk中に設定されたかのように、外部デバイスIDを設定することができます。
外部デバイスIDを設定:
Adjust.setExternalDeviceIdInDelay("YourExternalDeviceId");